片頭痛(偏頭痛)の原因や症状について

片頭痛(偏頭痛)とは

片頭痛とは

頭の片側、もしくは両側がドクンドクンと脈を打つたびに痛みに襲われる頭痛、それが片頭痛です。痛みの発生する原因としては諸説ありますが、主に脳内の中の血管が拡張する事が原因とされています。

精神的なストレスや身体的なストレスなど、何らかの事が原因で脳の中の血管が拡張し、脳の中にある一番大きな神経である「三叉神経」を圧迫します。圧迫された三叉神経は脳の刺激を伝える物質である神経伝達物質を放出します。その神経伝達物質のうちの1つにセロトニンがあり、このセロトニンが片頭痛を発生させる原因物質とも言われています。

1度片頭痛の症状が出ると痛みのピーク時1~2時間を含めて4~5時間はつらい時間が続き、最大で約3日間続きます。頭痛の痛みに伴って随伴症状である吐き気や嘔吐、普段は気にならない光や音、臭いが不快に感じる現象がおきます。動くと痛みが更に悪化するため、対処法として痛みが引くまでは光や音が気にならない暗い部屋で静かに寝ているという方も多いようです。

片頭痛の前兆とは

片頭痛には痛みが起こる直前に前兆が現れないタイプと、現れるタイプに分ける事ができます。

前兆が現れないタイプ

下記の条件を満たす発作が過去に5回以上ある。

・頭痛の発作が4~72時間続く
(治療を受けていない、または治療を受けても効果がない場合)

・次のうち、少なくとも2項目を満たしている
片側性頭痛
拍動性頭痛
中等度~重度の痛み
階段の昇り下りや歩いたりするなどの日常行う動作により痛みが強くなる。

・頭痛の症状が出ている最中、少なくとも次のうち1項目を満している。
吐き気、嘔吐のどちらか、もしくは両方
光や音に過敏に反応する

・頭痛以外の原因となる病気がほかにない。

前兆が現れるタイプ

前兆画像

下記の条件を満たす発作が過去に2回以上ある。

・次の項目のうち、少なくても1項目を満たす発作が過去にあった。ただし運動麻痺の症状は出ない。
1.一部目の前が見えなくなったり、キラキラした点や光が見えるなどの一時的な視覚の症状がある。
2.感覚が鈍くなったり、チクチクする感じを感じる感覚症状がある。
3.完全可逆性(しばらくすると元に戻る)の失語性言語障害

・次の項目のうち少なくとも2項目当てはまる物がある。
1.両目で見えている景色のうち、左右どちらかの同じ側が見えない視覚症状、または片側だけの感覚症状、もしくはその両方。
2.少なくとも1つの前兆が5分以上かけて少しずつ進行、または別の複数の前兆が引き続き5分以上かけて進行する。
3.それぞれの前兆が5分~60分続く。

・前兆のある頭痛が起きている最中、もしくは前兆後60分以内に、【前兆が現れないタイプ】の片頭痛が起きる。

・頭痛以外の原因となる病気がほかにない。

前兆が現れるタイプの中でも一番多いのが視界に影響が出る症状ですが、これを「閃輝暗点」と言います。

閃輝暗点

視界の中にキラキラした光やギザギザの光が現れて目を閉じても見える現象です。視界の一部が欠けて見えなくなる事もあります。

この症状は5~40分くらいで視野の中で広がって、徐々に視野の外へと消えていきます。この症状が治まった後に頭が割れてしまいそうな程の激しい片頭痛に襲われる事が多いです。頭痛は3~4時間ほど続き、たいてい強い吐き気や嘔吐を伴います。

閃輝暗点は後頭部にある「視覚野(しかくや)」の血流が何らかの理由で悪くなり、その後改善されて血流が良くなると起こるとされています。片頭痛も脳の中の血管の拡張や収縮に影響されて出る症状なので、同じく視覚野への血流の影響で症状の出る閃輝暗点の症状が片頭痛と連動して現れやすいという訳です。

病院を受診する場合は

閃輝暗点の症状が2回、3回と頻繁に起こるようであれば、病院へ行く事をオススメします。

まずは眼科へ行き、眼の異常によるものではないか検査を受けましょう。特に異常が見つからなければ次は神経内科を受診しMRIなどの精密検査を受けて下さい。

特に40代以上の方で閃輝暗点の症状が出たのに、その後頭痛が起こらない場合は脳梗塞や脳腫瘍が原因となっている事があるので心当たりがある場合は早急に病院で診察を受けて下さい。

発症の仕組み

脈を打つようにズキンズキンと痛む片頭痛。その痛みは一体どのような仕組みで起きているのでしょうか。

片頭痛の発生原因には諸説あり、1960年代から提唱されている「血管説」や片頭痛の症状とともに現れる随伴症状を元に考えられた「神経説」などがありますが、現在一番これではないかと言われている仕組みが血管説と神経説をあわせた「三叉神経血管説」です。アメリカの神経学の研究者モスコビッツにより1984年に提唱されました。

三叉神経血管説とは

血管とセロトニン

精神的や肉体的なストレスが原因で脳の中の血管が拡張し、その血管が脳の中で一番大きい「三叉神経」を圧迫します。

圧迫された神経は神経伝達物質を放出しますがその物質のうちのひとつにセロトニンがあり、このセロトニンが片頭痛の原因物質とされています。

なぜセロトニンが片頭痛を発生させる原因物質と言われているのでしょうか。それはセロトニンと深く影響しあっているセロトニン受容体との関係があります。セロトニン受容体は神経伝達物質の受容体の中で最も種類があり、5-HT1~5-HT7の種類の中にさらに14種類ものサブタイプ(細分されたそれぞれの型)が存在しています。

特にその中でも脳の中に多く分布している5-HT1B受容体と5-HT1D受容体の二つは脳の血管に深い影響を及ぼします。

5-HT1B受容体は血管を収縮させる作用をもっており、5-HT1D受容体は血管を拡張する物質を抑制する働きがありますが、この二つがセロトニンと結合する事でそれぞれの働きを促し、脳内の血管が広がる事で痛みがでる片頭痛を改善してくれます。

一見セロトニンがとても良い効果をもたらせてくれているように見えますが、血管の拡張を押さえる事に活躍してくれたセロトニンは時間の経過と共に体内で代謝されその量が減っていきます。そうすると一旦は収縮した脳の血管が、セロトニンが無くなった事で再び拡張してしまいます。血管が再び拡張する事でまた脳内の神経を圧迫し、再度傷みが発生するというわけです。

この片頭痛の痛みの原因となっているセロトニンの役割をしてくれるのがトリプタン製剤です。

トリプタン製剤であるマクサルトやリザクトはセロトニンの代わりに5-HT1B受容体と5-HT1D受容体の二つに結合してくれます。この二つの受容体に結合する事により、脳内の血管の収縮を促し、血管を拡張させる物質の放出を抑制させるため片頭痛の症状が和らぐというわけです。

ウサギ型とカメ型

片頭痛といえども、色んな症状の出方があります。頭痛の痛みがピークに達するまでの時間を考えるとウサギ型とカメ型に分類する事ができます。

ウサギ型は片頭痛の症状が出てから痛みのピークに到達するまでの時間が1時間以内で、その頭痛の症状が出ているときには通常なら何でもないような刺激がすべて痛く感じる状態になってしまい、薬の効果もあまり出なくなるようなタイプの事を言います。

カメ型は片頭痛の痛みがすこしずつジワジワ押し寄せるような感じの痛み方で、このぐらいなら大したことないと薬を飲むのを我慢しているうちに、気がついたら我慢できないくらいまで痛みが酷くなってしまうタイプの事を言います。

ウサギ型は痛みが出始めてからあっという間に頭痛が進行していきます。そのため薬をのむタイミングを逃すとその後に服用してもあまり効果が期待できません。頭痛が起きたらすぐに服用する事が大切なので常に薬を携帯し、痛みが起きたらすぐに服用するというのを徹底する事で改善する事ができます。

カメ型は痛みがジワジワと進行していくため大丈夫だと思い服用を先延ばしにしがちです。そのため気がついた時には頭痛が悪化し酷い状態になっている事になりがちなので、片頭痛がやってきたと思ったら我慢せずに早めに服用する事が大切です。

アロディニアとは

アロディニアについて

片頭痛の痛みが起こっている際に、普段は何でもないような刺激(非侵害刺激)が痛みとなって感じてしまう事をアロディニアと言います。この症状が起きてしまうと、効きのいいトリプタン製剤なども効きにくくなるという弊害があるため片頭痛の症状が出た場合は早めの服用が大切です。

このアロディニアの症状に関しては、症状の出ている本人でさえあまり把握していない事が多いので、事前にチェック項目を把握しておく事が大切です。頭部に近い部分が傷む場合は頭部アロディニアと呼ばれますが、頭部だけではなく手足のしびれや腕時計、ベルトなどが不快になる症状を頭蓋外アロディニアと言います。

頭部アロディニア
・風が顔にあたると痛みを感じる
・髪の毛がぴりぴりと痛い感じがする
・髪の毛を結んでいるのが痛くてつらい
・ブラシや櫛で髪を梳かすのが痛くてできない
・眼鏡やイヤリングが不快でつけられない
・痛みが出ている部分が枕にあたると痛すぎて寝られない

頭蓋外アロディニア
・手足のしびれを感じる
・頭部以外の部分がぴりぴりと痛い
・腕時計が不快で付けられない
・ベルトがきつくてつけられない
・毛布や布団が体に触れるのが不快

アロディニアとは

片頭痛は血管の拡張と血管の炎症が脳幹部にある三叉神経に伝わる事で起こる頭痛ですが、顔の知覚を脳に伝達してくれる三叉神経が片頭痛の痛みによって刺激されると頭部の末端である顔や頭皮の知覚が過敏になり頭部アロディニアが起こります。

この抹消感作(三叉神経)を通過して片頭痛の情報が中枢神経にまで到達すると感覚神経の痛覚を受容する領域が広がり、頭痛側とは反対側の上肢を中心として違和感が生じます。これが頭蓋外アロディニアです。

アロディニアとは

片頭痛の治療は大きく2種類に分ける事ができます。1つは片頭痛が起こった時になるべく早く痛みを抑える治療法である急性期治療(頓挫療法)で、もう1つは片頭痛の痛みがある日もない日も変わらず毎日薬を飲む事で片頭痛の発作を起こりにくくし、頭痛の発作が起きたとしても軽くすむようにしてくれる予防療法です。

片頭痛の発作回数が月に数回程度で、片頭痛による日常生活への影響があまり大きくない場合は急性期治療を中心に行います。

片頭痛の発作の回数が多い場合や日常生活への支障が大きい場合は急性期治療と予防療法の二つを組み合わせて治療をする形になります。予防療法ははっきりとした効果が現れるまでに1~2ヵ月くらいかかるので、最低でも2ヵ月は治療を継続して様子を見て下さい。

急性期治療には市販されている薬も含め広く鎮痛剤が使用されています。国内でも2000年以降から片頭痛にとてもよく効くトリプタン製剤が使用可能となり、たくさんの片頭痛持ちの方が恩恵をうけました。

急性期治療は、片頭痛の症状を速やかに小さくし、片頭痛持ちの方の機能を回復させる事を目的として行われるものです。片頭痛の急性期治療薬としては非ステロイド系消炎鎮痛薬(NSAIDs)、アセトアミノフェン、エルゴタミン製剤、トリプタン製剤、制吐薬があります。

軽~中等度の頭痛にはナプロキセンやアスピリンなどの非ステロイド系消炎鎮痛薬の使用、中~重度の頭痛の場合はトリプタン製剤が推奨されています。その他軽~中等度の頭痛でも過去に非ステロイド系消炎鎮痛薬を使用しても効果が無かった場合はトリプタン製剤が推奨されています。

急性期治療で使用される薬

アセトアミノフェン
軽~中等度の片頭痛発作に効果がありますが、非ステロイド系消炎鎮痛薬に比べて効果が低い事から制吐薬との併用投与が勧められています。2013年の慢性頭痛の診療ガイドラインでは推奨グレードAのランクです。

非ステロイド系消炎鎮痛薬(NSAIDs)
軽~中等度の片頭痛に対して痛みや随伴症状を効果的に改善させるため、ガイドラインでは軽~中等度の片頭痛に対して一番最初に使用を推奨する薬とされておりグレードAのランクとされています。トリプタン製剤と同じように頭痛の発作の初期に服用しないとあまり効果がありません。

エルゴタミン製剤
トリプタン製剤を使用する事で片頭痛の発作が一時的には良くなるものの、24~27時間以内に再び片頭痛の症状が見られる方には効果的とされていて推奨グレードBとされています。しかし妊婦や授乳中の方の使用は出来ません。

制吐薬
片頭痛の症状と共におこる悪心や嘔吐などの随伴症状に効果があり投与方法も経口、静脈注射、筋肉注射、座薬などと選択肢が広く副作用もあまりない事からガイドラインでは他の片頭痛薬との積極的な併用を勧めています。

トリプタン製剤
ガイドラインにおいて片頭痛発作の急性期に有効な治療薬としてグレードAとされています。国内で処方が可能なトリプタン製剤は5種類あります。トリプタン製剤は服用するタイミングがとても大切で、頭痛がおきはじめて直ぐに服用すると効果があります。すでに痛い時や痛みがかなり強くなってからだと服用しても効果がありません。

スマトリプタン(商品名:イミグラン)

薬の効果が下がる半減期が約2時間と短いので服用してから2時間が経過しても効果が足りない場合はさらにもう1錠(50mg)の追加が可能です。経口投与した場合の吸収率があまり高くないため皮下注射薬のキット(自分で注射可能)や点鼻薬もあります。

ゾルミトリプタン(商品名:ゾーミッグ)

スマトリプタンに比べ、経口投与した場合の吸収率が高くなっており脂溶性も良くなっています。経口薬だけではなく口腔内速溶錠もあります。効果の出る時間はスマトリプタンより劣りますが、効果が持続する時間は長いとされています。

エレトリプタン(商品名:レルパックス)

血中濃度が1~1.2時間と早いわりに半減期が3.2~3.9時間と長いので即効性と片頭痛の再発率の低下が期待できる薬です。

リザトリプタン(商品名:マクサルト)

トリプタン製剤の中で一番早く効果が現れ、その効果が無くなるのも早い薬です。服用してから2時間後の頭痛改善率も一番良い薬です。

ナラトリプタン(商品名:アマージ)

半減期が約5時間、血中濃度も持続性があるためトリプタンを服用して2時間後くらいに再び片頭痛の発作が出る場合にも効果があるとされています。しかし血中濃度が一番高くなるのが2.7時間のため即効性に欠けます。

頭痛が始まって直ぐにマクサルトを服用すれば早い人では15分後には効果が現れ、1時間後には片頭痛自体が消えるという脅威のスピードで効果を発揮してくれます。この機会にマクサルトのジェネリック医薬品リザクトのサポートを受けてみてはいかがでしょうか。

予防療法

急性期治療だけでは片頭痛によって生活上に支障が出るのを十分に改善する事ができない場合に行われます。片頭痛の予防療法にはカルシウム拮抗薬、β遮断薬、抗うつ薬、抗てんかん薬、があります。

カルシウム拮抗薬(成分名:ロメリジン)
ロメリジン10mgはガイドラインにおいてグレードBとされています。

β遮断薬(成分名:プロプラノロール)
プロプラノロール20mgから使用を開始し、1日の使用量を20~60mgとして経過観察を行う方法がガイドラインでグレードAとされています。

抗てんかん薬(成分名:パルプロ酸、ガバペンチン、トピラマート)
片頭痛持ちの方の大脳皮質神経細胞の過剰な興奮性を抑える事で片頭痛の予防効果が現れるのではないかとされています。パルプロ酸400mgの内服による治療がグレードAとされています。

抗うつ薬(成分名:アミトリプチリン)
片頭痛予防効果のあるアミトリプチリン10~60mgの使用をガイドラインでグレードAとされています。

その他の薬
リシノプリルやカンデサルタンが片頭痛の予防に効果があるとされており、ガイドラインではグレードBとされています。

あなたの頭痛のタイプは?

頭痛のタイプは?

頭痛にはいくつかの種類があります。その代表的な3つの頭痛が「片頭痛」「緊張型頭痛」「群発頭痛」です。この3つは命に関わるような頭痛ではありませんが、中には命を脅かす危険な頭痛も潜んでいるため、自分はどのタイプの頭痛なのか、どんな症状が現れるのか把握しておく事はとても大切です。ここでは自分でできるチェックシートを紹介します。

頭痛タイプチェックシート

下記の質問A~Cに対して当てはまるもののアルファベットの数で判断します。さっそく該当する項目をチェックしてみましょう。

・頭痛のおこる頻度はどのくらいですか?
A.月に数回、持続時間が数時間~3日ほどの頭痛が起こる
B.ほぼ毎日、同じような痛みの頭痛が起こる
C.1~2ヶ月間、ほぼ毎日同じような時間帯に起こる。持続時間は約1~2時間。

・どのような痛みですか?
A.脈を打つように「ズキンズキン」と痛む
B.頭を締め付けられるような重い痛みがある
C.目の奥がえぐられるように痛む

・頭のどこが痛いですか?
A.頭の片側、または両側
B.頭全体、または後頭部や首筋
C.片側の目の奥

・痛みがある時の家事や仕事は?
A.家事をするのが辛いのでできれば寝ていたい
B.何とかこなす事ができる
C.痛くて何もできない

・痛みがあるときに動くとどうなりますか?
A.動くと酷くなるのでじっとしていたい
B.動く事で痛みが軽くなる
C.痛すぎてじっとしていられない

・頭痛以外に現れる症状は?
A.吐き気を伴う。光や音に敏感になる
B.ふわふわとしためまいや、肩や首のコリがおきる
C.目が充血し、涙や鼻水が出る

・肩や首のコリはありますか
A.頭痛が起こる前に肩や首がこる
B.頭痛の時はいつも肩や首にコリがある
C.頭痛が起こる側の肩がこる

・頭痛の最中はどうしていますか
A.動くと痛みが酷くなるので痛みがすぎるのをじっと待つ
B.動くと痛みが軽くなるのでマッサージやストレッチ、入浴をする
C.痛すぎてじっとしていられない

診断結果

上記の項目をチェックしてみていかがだったでしょうか。A、B、Cのうち一番どの項目に当てはまったでしょうか。

・Aが多かった人は片頭痛タイプ
月に数回繰り返し頭痛が起こり、頭の片側や両側がズキズキと脈を打つようにひどく痛みます。頭痛と共に吐き気がしたり、光や音に敏感になります。男性よりも女性に多い頭痛で、動くと痛みが増すため日常生活への支障が大きい頭痛です。

・Bが多かった人は緊張型頭痛タイプ
精神的や肉体的なストレスが原因とされている頭痛で、頭全体を紐か何かで締め付けているような重い痛みが生じます。幅広い年齢層で発症し、日本人の有病率の中で1番多い頭痛です。

・Cが多かった人は群発頭痛タイプ
1~2ヵ月の期間、ほぼ毎日のように同じような時間帯に痛みが続き、目の奥がえぐられるように激しく痛む頭痛です。頭痛の中で一番痛い頭痛とされており、他の頭痛は女性が多いのに対し、群発頭痛は男性の割合が多くみられます。アルコールが引き金となると言われており、頭痛の起こっている期間はアルコールは少量でも避けたほうが良いです。

頭痛の種類

頭痛は大きく分けると「1次性頭痛」と「2次性頭痛」に分類できます。1次性頭痛とは採血や頭部CT、MRI画像検査などで調べてみても特に原因がみあたらない頭痛の事で、日頃起きる頭痛の大半はこの1次性頭痛です。時間の経過と共に良くなったり悪くなったりし、慢性的に何度も頭痛の症状を起こす事が多いです。この1次性頭痛の代表的なものが「片頭痛」「緊張型頭痛」「群発頭痛」となります。

1次性頭痛に対して命に関わる病気が隠れている可能性のある頭痛を2次性頭痛と言います。頭痛の9割は1次性頭痛で、2次性頭痛は1割程度と言われていますが、2次性頭痛の原因の中にはくも膜下出血のように見逃すと命に関わる頭痛が含まれているので以下のような症状があった場合は至急、医療機関での診断を受けて下さい。

・2次性頭痛が疑われる症状
1.突然おこる頭痛
2.今までに経験した事が無いような頭痛
3.いつもと様子が違う頭痛
4.痛みの頻度と程度が徐々に増していく頭痛
5.50歳以降で初めて経験する頭痛
6.言葉が話せない、ろれつが回らない、右半身が麻痺するなどの症状を伴う頭痛
7.ガンや免疫不全の症状を抱えている人の頭痛
8.精神疾患を抱えている人の頭痛
9.発熱、くも膜下出血の際にみられる体の反応(項部硬直・髄膜刺激症状)をともなう頭痛

日常的によく目にする頭痛ですが、その原因や種類となる疾患は色々あります。1次性頭痛には有効な治療法や治療薬があるので、自分に合った手段や薬を選ぶ事ができます。2次性頭痛は原因となっている疾患を治療する事が最も大切な事なので頭痛の症状が続いたり気になるような事があれば医療機関を受診して下さい。

頭痛ダイアリーとは

頭痛ダイアリー

頭痛はたくさんの人が抱えている症状ですが、その状況を正確に把握するのは意外と難しいものです。原因が色々考えられる事と、「痛み」という眼に見えない感覚的な症状のため人に伝えようとするとうまく説明できないという事があります。

命に関わるような問題のない1次性頭痛に分類されている緊張型頭痛、片頭痛、群発頭痛ですが、片頭痛は15歳以上の人口の8.4%、緊張型頭痛は22.3%と報告されておりかなり多くの方が症状を抱えていますが、正確な治療や診断を受けている方は少なく、たいていはただの頭痛とされて鎮痛剤だけで対応してしまう事も多々あります。

慢性的な頭痛は症状に関しても個人差がとても大きく、1人の方が数種類のタイプの頭痛を発症している場合もありますが、発症している本人がそれを自覚していない場合も多いようです。

頭痛の治療のために医療機関へ行ったとしても、頭痛には色々な原因が考えられるため医師の方も患者それぞれの頭痛のタイプを正確に把握する事は難しく、患者本人がいつもどおりの痛みだと特に気にも止めていなかったり、どのようにどこが痛むのかというのを正確に伝える事ができない事も多いため、互いにもっとより円滑に正確な情報を共有できるようにするために「頭痛ダイアリー」という物が考案されました。

頭痛ダイアリーを記載する事で何が誘引でどのような痛みが起きるのかが明確になり、自分でも正確に症状を把握する事ができるようになります。状況が分かれば医師に状況を正確に伝える事ができるため、より的確な治療薬や治療法を指導してもらえ、薬を飲むタイミングも明確になるのでさらに改善へ向かうことができます。

頭痛ダイアリー記入ポイント

頭痛ダイアリーを記入する際は、以下の点に注意して下さい。

・頭痛の症状について:ズキンズキンと痛む、頭を締め付けられる感じ、頭が重い感じなど

・頭痛の強さ:痛みの強さによって、重度、中程度、軽度の3段階で記載

・頭痛が痛み始めてから消えるまでの持続時間

・頭痛以外の症状:吐き気、めまい、ふらつき、耳鳴りなど

・頭痛の症状が出てから薬を飲むまでの時間

・頭痛薬の効き目:よく効いたなら○、いまいちなら△

・頭痛のきっかけ:酒を飲んだ、旅行に行った、運動会に参加したなど

・生活支障度:日常生活に影響なし、多少影響あり、何も出来ずに寝込むの3段階で記載

生理と頭痛ダイアリー

片頭痛は女性ホルモンとも深い関わりがあるため、生理の前後にその症状に悩まされる方がたくさんいます。生理が始まる2日前だと片頭痛の発生率が通常の1.7倍になり、その症状の重さも2.1倍になります。生理開始後3日間では発症率が2.5倍、症状の重さが3.4倍です。

普段の片頭痛なら1日で直る方も生理が関係して起こる片頭痛はなかなかすっきりせず、吐き気で寝込む方もいるので、生理が関係している片頭痛とうまく付き合い生活の質を向上させるためにも頭痛ダイアリーに生理の日付を記入するという事はとても大切な事です。忘れずに記入するようにしましょう。

片頭痛と生理の関係

片頭痛と月経の関係

普段から片頭痛に悩んでいるけど、生理期間中は普段よりも更に片頭痛の症状が悪化し、生理痛と片頭痛の症状が重なる事でかなり辛い思いをした事はないでしょうか。
なぜ生理のタイミングと痛みの症状が出るタイミングが同じなのかというと、女性ホルモンの分泌量と深い関係があるからです。

片頭痛とは脳内の血管が広がる事で三叉神経という太い神経を刺激し、刺激された三叉神経が痛みの原因「神経ペプチド」を出しその物質の影響で周辺の血管に炎症が発生する事で頭痛の痛みが発生します。
この「神経ペプチド」の中に含まれているセロトニンはセロトニン受容体に影響する事で脳の中の血管を収縮させます。しかし時間の経過と共にセロトニンが体内から代謝される事で減少していくと一旦は収縮していた脳の中の血管が再び拡張し、頭痛の症状を発生させます。

この片頭痛の原因物質とされている「セロトニン」は、女性ホルモンに含まれる「エストロゲン」に影響され、エストロゲンが減少するとセロトニンも減少します。セロトニンが減ることで「血管を縮小させる」機能が弱くなり、結果として脳内の血管が広がってしまい、頭痛の痛みが発生するというわけです。
「エストロゲン」は生理の初日や排卵日あたりに急激に低くなります。その影響で特に生理開始日から生理4日目までに頭痛の症状が出やすいため生理中に片頭痛の症状が重なりがちになってしまいます。

月経関連片頭痛

このエストロゲンとセロトニンが関係して起こる生理中の片頭痛を「月経関連片頭痛」と言います。この月経関連片頭痛は、通常よりも痛みが強く、痛みの持続時間も長いうえに再発しやすいため、市販の鎮痛剤ではあまり効果が期待できないようです。
毎月生理のたびに月経関連片頭痛の痛みを恐れて不安な気持ちで過ごすよりは片頭痛に良く効くトリプタン製剤を服用する事をオススメします。

月経関連片頭痛も、普通の片頭痛のようにトリプタン製剤のマクサルトが良く効きます。どちらも痛みが起こる仕組みが同じだからです。マクサルトは医師の処方箋が無いと購入できませんが、後発医薬品であるジェネリックのリザクトなら個人輸入サイトを利用すれば通販で購入する事が可能です。
いざ頭痛が起こった時にこの薬が手元にあればとても心強いはずです。この機会に通販で片頭痛撃退薬リザクトの購入を検討してみてはいかがでしょうか。

ピルとの関係

避妊や生理痛を改善するためにピル(経口避妊薬)を使用している方もいると思いますが、実はピルを服用する事で片頭痛の症状を引き起こしている場合があります。
ピルの中には女性ホルモンである「エストロゲン」が入っているため、ピルを服用している21日間の間は安定していますが、休薬期間である7日間の間にはエストロゲンの血中濃度が下がってしまうため頭痛の症状が起こってしまいます。

また片頭痛には頭痛の痛みが発生するまえにキラキラした光が見えたりする「前兆がある片頭痛」と、前兆が全く無い「前兆の無い片頭痛」があります。前兆がある片頭痛の方はピルを服用する事で脳梗塞を引き起こす可能性があるので、服用する前に必ず医師へ相談して下さい。

片頭痛と女性の一生

女性は女性ホルモンの影響で片頭痛の問題を抱えやすい傾向にあります。同じような痛みに見えても、子供から大人へとライフステージが進んで行くにつれ片頭痛の内容は変わっていきます。
ここでは片頭痛の症状を抱えている女性がたどりやすい症状に関する変化を紹介します。

初潮~14歳頃

月経周期に関係した片頭痛の症状が出始めます。初潮を迎える12歳頃から発作が増え始め、14歳頃には頭痛の症状が一度かなり悪化します。これは月経周期に関係する片頭痛だけではなく、友人関係や高校受験などのストレスが関わってくるためです。メンタル面の病気に気をくばりながら片頭痛の治療に当たるのが大切です。

学生時代~社会人

魔の14歳を通り過ぎ、18歳頃になると片頭痛の症状は一旦落ち着きを見せます。学生時代は月経関連片頭痛が主となり、それ以外の発作はあまり起きません。しかし学校を卒業し、社会人になるとまた悪化します。月経関連片頭痛に加え、生活のリズムの乱れ、ストレスが要因となる発作がプラスされ、仕事も休めないからと鎮痛剤を頻繁に飲むようになります。その結果鎮痛剤を乱用する事で起こる薬物乱用片頭痛の症状が増えていきます。

20代後半~40代前半

結婚すると自分の事だけではなく家族の面倒も見なくてはいけません。家事の量も増えるので片頭痛の原因となる物事が増えます。しかし妊娠すると女性ホルモンの分泌量が安定するため片頭痛の症状が減り、全く症状が起きなくなる人もいてつかの間の平穏が訪れます。

しかし出産後は授乳のために安定した睡眠時間が取れず、妊娠中に安定していた女性ホルモンの分泌量もまた不安定な状態に戻るため頭痛の症状が再発して悪化します。
子育て中は帰宅の遅い旦那に合わせて夜遅くまで起きたり、お弁当作りや行事への参加のために早起きをしなくてはならなかったりと忙しくなるため睡眠不足になりやすいです。更に月経関連片頭痛も悪化しやすい年代なので頭痛の頻度がかなり増加してしまいます。

片頭痛の痛みの最中は音や光など外の刺激も苦痛に感じるため、いつもは可愛く感じる子供の声すら苦痛に感じる事もあります。そんな風に感じる自分を責めたり追い詰めたりする危険性もあるので、片頭痛の発作が起こる回数を減らす事が大切です。

更年期~閉経

閉経の時期を迎えると片頭痛の症状は次第に減少していきます。しかし普段から鎮痛剤を使い続けたまま更年期にさしかかるともともとは片頭痛の合併症だっためまいや肩こり、不眠などの症状が継続するようになってしまいます。
頭痛の痛みも弱いものの、連日症状が出るようになり、時には朝から痛み出したりします。これはもともと片頭痛の症状に伴って起こる随伴症状の方が、本来の症状よりも目立ってしまった状態です。

片頭痛持ちの女性は閉経を迎えるまで頭痛の症状との長い付き合いになりそうですが、普段の生活に片頭痛が起こりにくくなるような運動や食生活を取り入れつつ、発作がやってきてしまった場合には片頭痛によく効くトリプタン製剤を使用するなど、バランス良く薬と付き合う事をオススメします。 トリプタン製剤のマクサルトは医師の処方箋がないと購入できませんが、ジェネリック医薬品であるマクサルトなら通販で購入する事ができます。
個人輸入サイトを利用する形になりますが、国内の通販を利用するような手軽さで購入する事ができるので、いざという時のために片頭痛撃退薬リザクトを手元に置いておくのも良い選択ではないでしょうか。

緊張型頭痛とは

緊張型頭痛

慢性的な頭痛の中で一番多いのが「緊張型頭痛」です。生涯有病率は30~70%とされており、この症状を抱える人が多いため社会経済にもとても大きな影響を及ぼしています。精神的なストレスや、長時間姿勢を変えずにいた事で血流が悪くなり首や頭の筋肉が緊張する事で痛みが生じる頭痛です。

痛みの現れ方としてははちまきか何かで頭全体をきつく締め付けているかのような鈍い痛みが、短くて30分長いときは7日間ほど続きます。血流が滞っている肩や首の筋肉のコリを感じたり、ふらつきやめまい、全身倦怠感を伴う場合もあります。

緊張型頭痛の症状が現れる年齢層は子供から大人までと幅広く、時々症状が出るタイプの反復性緊張型頭痛と毎日のように症状が出るタイプの慢性緊張型頭痛があります。

緊張型頭痛と同じように慢性的な頭痛として「片頭痛」があります。片頭痛は痛みと共に吐き気がしたり嘔吐してしまったりといった症状が伴いますが、緊張型頭痛は吐き気や嘔吐を伴う事はありません。片頭痛の場合は発作の最中に動くと更に痛みが酷くなり辛い状態になりますが、緊張型頭痛は逆に動く事で滞っていた血の流れが良くなり頭痛自体が改善します。同じ理由で首や肩などを温めるのも頭痛対策として適しています。

片頭痛の場合は温めてしまうと逆に症状が悪くなるので、ズキズキと脈をうつような片頭痛の場合は温めたりせずに患部を冷やすと良いでしょう。

発症の仕組み

緊張型頭痛は肩や首の筋肉が緊張する事により体内で痛み物質が生じる事で引き起こされる頭痛です。

以前は主に心因性からくるものとされていましたが、国際頭痛学会が公表している国際頭痛分類(ICHD-1)では神経生物学的基盤があるとして数多く発表されています。

体が痛みを感じるメカニズムとしては筋肉の血流が減少したり、筋肉が硬くなったりと筋肉に対しての痛みに対する感じ方の結果から、筋肉や神経が感じている痛みに対して関係する受容体、末梢性因子の存在が関係していると考えられています。

一方で大脳や脳幹などの中枢が関係する仕組みとしては、筋膜から中枢への痛みに対する反応が三叉神経を経由して中枢を感作(同じ刺激に対して徐々に敏感になっていく状態)する中枢性の要素もあります。

緊張型頭痛の発生原因のメカニズムは未だに不明な点も多いのですが、主にこの末梢性因子と中枢性の要素の両方が関係していると考えられています。
頻度の少ないタイプの緊張型頭痛は末梢性因子が関係しており、頻度が高い、もしくは慢性的な緊張型頭痛では三叉神経を経由した末梢性因子と中枢性の要素の両方が複雑に関係していると考えられています。

そもそも筋肉が痛みを感じる原因として筋肉が動くためにエネルギーを生産する過程で乳酸やピルビン酸というような老廃物が作られ筋肉内に蓄積される事にあります。

普通ならその乳酸やピルビン酸は代謝によって体外へ排出されるので筋肉内に留まる事はありません。しかし緊張などによって筋肉がガッチリと硬くなると血管が圧迫され血の流れが滞ってしまい、乳酸やピルビンサンが代謝される事なく体内へ留り筋肉内に蓄積されてしまいます。

その老廃物が体内に蓄積される事により筋肉内の神経を刺激し、末梢性因子や中枢性因子が関係している症状へとつながります。

緊張型頭痛の症状としては後頭部から首筋を中心とした頭全体が痛くなります。痛みの出方としては頭全体がはちまきのような物で締め付けられたような感じになります。

例えば上半身を前かがみの状態で長時間パソコンの操作を行ったり、うつむいた姿勢のまま長時間過ごしてしまうと頭を支えている肩や首の筋肉に大きな負荷がかかり、頭の筋肉も緊張するため血の流れが悪くなり痛みとなって現れます。
人間の頭部はスイカ1個分の重さがあるらしいので、それだけの重さのある頭を支えるための筋力バランスが崩れてしまうと頭痛という症状として現れます。

また精神的なストレスの影響でも緊張型頭痛が発症します。精神的なストレスの影響で神経が毎日緊張していると脳の「痛みをコントロールする機能」が正しく作動しなくなるため体の筋肉が緊張していなくても緊張型頭痛の症状が出るようになってしまいます。

基本的な治療法

緊張型頭痛は身体的、精神的ストレスがとても大きく関係しています。長時間同じ姿勢を続けるというような身体的ストレスが原因で比較的急に頭痛の症状が出てしまうものと、精神的な要素や中枢性感作という状態がプラスされて症状が長引くようになってしまったものがあります。

どちらの症状に対しても体操などの運動療法や、入浴などのリラクゼーションが緊張型頭痛の治療の基本です。

運動療法の基本としては、凝っていそうな首や肩だけではなく全身の筋肉をバランスよく動かす事にあります。肩や首のコリをほぐすためにその部分だけを動かしても筋肉の緊張はほぐれません。ラジオ体操のように左右の手足を対称的に動かす事で緊張がほぐれます。

野球やテニスのような使う筋肉に偏りのあるスポーツの後では筋肉痛が起こりやすいのに対し、水泳のように手足を対称的に使うスポーツの後では筋肉痛が起こりにくいことにも緊張がほぐれる理由が現れています。

筋肉の緊張をほぐす手段としては入浴もオススメです。入浴によって温められた体は血の流れが良くなるので首や肩の緊張もほぐし緊張型頭痛自体の症状を改善する事にもつながります。緊張をほぐすにはあまり熱くない38~40℃くらいの温度が適しています。適した温度で時間をかけて入浴する事をオススメします。

運動療法や入浴でも緊張型頭痛が改善されない場合は薬での治療を行う事になります。
緊張型頭痛には鎮静剤が効果的で、ロキソニンなどがこれにあたります。同じ姿勢を長時間続けたために急性に起こる頭痛なら2~3日鎮静剤を服用する事で症状が改善するはずなので鎮痛剤を服用する事は良い方法ですが、毎日のように痛みが襲ってくる慢性的な緊張型頭痛だと鎮静剤を毎日飲んでしまう可能性があります。
そうなると薬物を過剰に摂取することになるので、それが原因で起こる薬物乱用頭痛に発展してしまう可能性があります。
もし毎日のように痛みの起こる慢性的な緊張型頭痛に陥ってしまっていると感じた場合は速やかに医療機関を受診し、医師の元で治療を受けて下さい。

群発頭痛とは

群発頭痛

片頭痛や緊張型頭痛に比べて聞きなれない名前の群発頭痛ですが、こちらも片頭痛や緊張型頭痛と同じ脳出血や脳腫瘍のような疾患のない一次性頭痛です。一次性頭痛の中では最も激しい痛みが伴うとされており、約1000人に1人の割合で起こるとされています。

片頭痛と比較すると群発頭痛は100分の1の発症率ですが、その痛みの激しさや発症する年齢層が20~40代の働き盛りの年齢である事、深夜に連日において痛みが続く事から社会生活への影響も大きく、社会経済への影響も少なくありません。

痛みが起こるタイミングとしては片頭痛や緊張型頭痛に比べるととても長い間隔で起こる頭痛で、半年や1年に1度、長い人では2~3年に1度のタイミングで発症します。

群発頭痛という名前の通り、群発地震のように特定の期間に集中して頭痛が起きるためにこの名前が付けられています。この特定の期間以外には頭痛は起こりません。

頭痛の起こるタイミングの回数が少ないので片頭痛や緊張型頭痛に比べるとそれほど生活に支障がなさそうですが、痛みの度合いが一番激しいため、1度頭痛が起こるとそのあまりの痛みの激しさに「自殺したくなるほど」だと表現されるほどです。

約6割の方が就寝後1~2時間後の特定の時間に頭痛が起こると報告しており、眠れないために睡眠不足になり日常生活にかなりの支障を伴います。

痛みの出方としては頭痛と共に目の周りと奥がえぐられるかのような痛みに襲われます。痛み自体は15分から3時間くらいで、1日に平均1~2回おきます。

片頭痛や緊張型頭痛は女性の割合が多いとされていますが、群発頭痛に関しては5:1で男性の方が多い頭痛です。

発症の仕組み

群発頭痛の原因・症状

群発頭痛の起こるタイミングは半年や1年に1回、または2~3年に1回と片頭痛や緊張型頭痛に比べてかなり間隔が空くため生活に支障が無さそうですが、その痛みは1次性頭痛の中で一番痛いとされているほど激しい痛みを伴い、1度症状が出ると一定期間毎日激しい痛みの頭痛が起こるため症状が出ている間はかなりの苦痛が伴います。

1日のうちのほぼ決まった時間に毎日定期的に起こるのと、発作の持続時間がほぼ同じである事から脳の体内時計と関係があるとされています。

群発頭痛の発作には体内時計に関係している脳内物質メラトニンに変化が起きる事が明らかになっています。

体内時計によって調整されている血圧・心拍数・体温等の値や、覚醒-睡眠のリズムをコントロールしているのは脳の中にある視床下部です。この視床下部が群発頭痛の発作の発生時に異常に活性化しているという事がPET検査やMRIなどの新しい検査方法で発見する事ができました。

体内時計をコントロールしている視床下部は自律神経や三叉神経と深い関わりがあるため、視床下部が異常に活性化すると三叉神経の影響で内頸動脈が拡張したり炎症を起こしたりする事で激しい痛みが生じたり、この内頸動脈を取り巻いている自律神経が刺激されてしまう事で頭痛の症状が出る側の結膜の充血、涙や鼻水、鼻づまり、まぶたの腫れなどの自律神経症状が引き起こされます。このメカニズムにより最近では群発頭痛の別の呼び方として「三叉神経・自律神経性頭痛」と言われる事もあります。

不規則な生活を送ったり、季節の移り変わるタイミングで体内時計は乱れがちになります。そうすると視床下部に影響が及び、群発頭痛が発生しやすくなってしまいます。

また群発頭痛の症状が起こるきっかけとなるものに、飲酒があげられます。群発頭痛の症状が出ている群発期では量に関係なく少しでもアルコールを体内に取り入れるとほぼ100%の割合で群発頭痛が起きるので、群発期にはアルコールを一切取らない事をオススメします。

その他タバコや気圧の変化も症状が起こるきっかけとなるとされているので注意が必要です。

基本的な治療法

片頭痛や緊張型頭痛とは違い、群発頭痛は特定の限られた数週間~数ヵ月の期間に連続して起こる頭痛です。そのために群発頭痛と診断された場合は自分の群発期がいつなのかを正しく把握しておく必要があります。

群発頭痛の起こりそうな予兆、例えば寝つきの悪さや夜中に急に目覚めたり、顔の額のあたりが赤くなったりするような症状が出たらすぐに専門医に相談し、群発頭痛の予防薬を処方してもらう事が大切です。

予防薬としては神経細胞膜を安定化させる作用のある、不整脈の薬としても知られているベラパミル塩酸塩(ワソラン錠)や、大脳皮質が過敏になってしまった状態を抑える効果のあるバルプロ酸ナトリウム(セレニカ錠、デパケン錠)を症状に合わせて処方してもらえます。

群発頭痛の発作が起きた場合は、最初の2週間くらいは特に痛みが酷いため、脳血管や神経の腫れを軽減してくれる副腎皮質ホルモンを併用する場合があります。

このような予防薬を毎日服用し、群発期の間は睡眠時間を十分に取り、アルコールの摂取はもちろん、喫煙も控え、生活習慣を改善する事で連続して起こる発作の回数や痛みの程度が徐々に軽減されていきます。

予防薬や生活習慣の改善を行っても耐える事ができないくらい激しい頭痛が起きた場合は医療機関で純酸素を吸入する方法と頓挫薬を使う方法があります。

純酸素を吸入する方法とは、純度100%の酸素を吸入する事で拡張してしまった血管を収縮させ、痛みを鎮める方法です。毎分7リットルの酸素を15分吸入するのですが、大抵は酸素吸入を始めてから5分くらいで痛みが軽くなってきます。
スポーツ用品などで手に入る酸素スプレー缶では吸引できる時間が短すぎるため、医療用の純酸素と同じような効果は得られませんので注意しましょう。

頓挫薬を使う方法としては、2008年2月に認可されたスマトリプタンの自己注射キットを使う事で在宅自己注射を行う方法があります。
しかしスマトリプタンの点鼻剤(保険適応外)でも効果を得られる事が多いため、医療機関の指導が必要な自己注射キットを使う前に点鼻剤やその他のトリプタン製剤を試してみる事をオススメします。

低気圧性片頭痛とは

低気圧性片頭痛

天気が悪くなると決まって体調が悪くなってしまう、頭痛の症状が出始めるといった経験をされた事のある方はけっこういるのではないでしょうか。どんよりと空が曇って直ぐにでも雨が降りそうな時や台風が近づいてきて気圧が不安定になる日。こんな時にズキズキと頭が痛み出す頭痛を「低気圧性片頭痛」と言います

地球を取り巻く空気の事を大気といいますが、水に水圧があるように大気にも大気圧が存在します。この大気の重さが地表面にかかる圧力の事を気圧と言います。地上で生活している生き物は常にこの気圧の影響を受けている事になります。

天気の良い晴れた日では気圧が高く、地上で生活している生き物にも適度な圧力がかかり体の血流がスムーズです。しかし逆にどんよりと曇った空のように天気の悪い日は気圧が低くなり、体にかかる圧力も低下するため血流の流れが滞ります。

低気圧性片頭痛の原因

発生原因

・台風
熱帯の海上で発生する低気圧を「熱帯低気圧」と呼びます。その熱帯低気圧のうち、最大風速が約17m/s以上あり、北西太平洋もしくは南シナ海に存在するものを台風と呼びます。台風が接近する事で気圧が下がり低気圧となります。

・梅雨時期
曇りや雨の日が多くなる春から夏にかけての時期の事を言います。暖かくて湿った空気と冷たくて乾いた空気がぶつかって停滞している梅雨前線の辺りに低気圧が発生しやすくなります。

・蛇行する偏西風
赤道直下のような低緯度の暖かい空気が流れている所と高緯度の冷たい空気が流れている所の境目に偏西風が流れています。この偏西風が蛇行する事により、日本が位置する北半球では低緯度の暖かい空気が北へ行き、高緯度の冷たい空気が南に運ばれて混ざり合い温度を平均化しようとします。この偏西風の蛇行によって低気圧が発生します。

このような気圧の低下によって起こる片頭痛が「低気圧性片頭痛」です。

発症の仕組み

天気の崩れなどによって起こる気圧の低下が影響して引き起こされる低気圧性片頭痛ですが、その発症の仕組みはどのようなものなのでしょうか。

気圧の影響

低気圧になると、地表あたりの気圧が低くなります。そうすると地表近くに住んでいる私たち生き物はその気圧の低さの影響を受けて体にかかる圧力が弱くなります。自分の体の中の圧力は変わらなくても、外からの圧力が低くなる事で圧力全体のバランスに変化が起きます。

例えば密閉されたスナック菓子を標高の高い山に持っていくと、山の上では気圧が低いため持ってきたスナック菓子の袋がぱんぱんに膨らんでしまいます。袋の中の気圧は変わりませんが、外の気圧が低くなる事によって袋の中の気圧の方が高くなるため圧力全体のバランスに変化が起き結果として袋が膨張します。これと同じ現象が私たちの体の中にも起きる事となります。

気圧が変わると私たちの体はその影響を受け、頭蓋骨内部の圧力にも変化が起きます。外の圧力が低くなる事によって体の中の圧力が高くなり、結果として脳の中の血管が拡張し、片頭痛のメカニズムと同じように拡張した血管が三叉神経を圧迫し、神経伝達物質の一種であるセロトニンが大量に放出される事で一旦は血管が収縮しますが、その後代謝によってセロトニンが減るとその反動で血管が急激に拡張し、その影響で痛みが発生し頭痛が起こるという事になります。

酸素濃度の影響

低気圧の日は酸素濃度も低くなります。酸素濃度が低いと体は少しでもたくさんの酸素を送ろうとして脳から指令を出し、血管を拡張させます。その結果、先ほどと同じように脳の血管が拡張する事で頭痛を引き起こします。

通常、1気圧(=1013ヘクトパスカル)の場合は酸素濃度が21%ですが、気圧が10ヘクトパスカル下がると酸素濃度は1%低くなります。空気中の酸素濃度が18%以下の状態が続くと頭痛の症状を感じる人が多くなるとされています。

湿度の影響

梅雨の時期は気圧の低い状態が続くうえに湿度も高くジメジメした不快な時期です。湿度が高いと皮膚の表面からあまり水分が蒸発しなくなるため代謝が悪くなり、むくみを発生させます。それが頭部で起こると神経を圧迫してしまい頭痛が起こります。

温度差の影響

クーラーなどが効いた涼しい部屋から暑い屋外へ出たり、逆に暑い屋外からクーラーの効いた部屋に入った場合はその温度差で血管が急激に収縮したり拡張したりします。この急激な変化により血管の収縮期と拡張期の差が大きすぎるため周囲の神経を刺激し痛みが出てしまいます。

基本的な治療法

低気圧の影響をうけて頭痛が発生する低気圧性片頭痛。症状を軽くするためにはどのような方法があるのでしょうか。

頭を冷やす

気圧が低くなったり、酸素濃度が低くなったために起こる頭痛は脳の中の血管が拡張する事で痛みが発生するので、外から冷やし血管の拡張を押さえる事で痛みを緩和させる事ができます。アイスノンなどで患部や首筋を冷やしてみましょう。

汗をかく

湿度が高いために体の表面から水分を蒸発される事ができなくてむくみを起こし、それが原因で頭痛が起きている場合は体内の水分を体の外へ出す必要があるので軽い運動や入浴で汗をかくことをオススメします。片頭痛は体を動かしすぎたり温めすぎたりすると症状が悪化する事があるので自分の体の様子を見ながら調整しましょう。

温度差を小さくする

クーラーの効いた部屋から暑い屋外へ出る場合、かなり暑いと感じると思います。逆に暑い屋外からクーラーの効いた部屋へ入った場合はかなり涼しく感じると思います。寒い場所から暑い場所へ移動した場合は血管が拡張し、暑い場所から寒い場所へ移動した場合は血管が縮小します。

この差が大きいと痛みが発生してしまうので温度差を感じなくする工夫が必要です。部屋の温度を高めに設定する事も良いですが、温度自体を調整する事ができない状況も多くあるはずなので涼しい部屋に入る時は服を一枚はおり、暑い屋外へ出る場合は脱ぐというはおり物で調整する事をオススメします。

カフェインを摂取する

カフェインには拡張した脳の中の血管を収縮させてくれる効果があります。コーヒーや紅茶など好きな方を選んでゆったりとリラックスしながら飲んでみてはいかがでしょうか。片頭痛が起きた時にはコーヒーにたっぷりとミルクやお砂糖を入れて飲むと痛みが改善するという方もいるので自分に合った飲み方を探してみるのも良い方法といえます。

薬の助けを借りる

色々な手段をためしてみたけれどやっぱり思ったほど改善しないという場合は薬の助けを借りるのも1つの方法です。

薬には薬局やドラッグストアなどで気軽に買える薬と、病院に処方箋を出してもらえないと買えない薬があります。薬局やドラッグストアで手に入る薬だと片頭痛に効果のある物は、アセトアミノフェン、アスピリン、イブプロフェン、ロキソプロフェンなどが主成分の薬となります。

商品名で言うと「ノーシン」、「ケロリン」、「バファリンA」、「ナロンエース」や「イブA」「ロキソニンS」などがこれにあたります。

低気圧性片頭痛に限っては、「乗り物酔い止め」の薬が効くという説もあります。日本で市販されている酔い止めには抗ヒスタミン薬が含まれており、この成分には自律神経を落ち着かせ、内耳の調子を整えるため、気圧の影響で起きる片頭痛に効果があるとされています。

服用するタイミングは天気が悪くなる前が良いようなので天気が悪くなる前に頭痛の予兆が現れた場合は試してみるのも良いかも知れません。

市販の薬を試してみても効果がなかった場合は病院からもらう薬に頼る事となりますが、ただでさえ調子の悪い時に病院へ行くために外出する気になれないという方もいるのではないでしょうか。

病院から処方されている薬と同じような効果を得られる薬がネットで気軽に購入する事ができます。個人輸入代行サイトを利用する方法です。国内の通販を利用するのと同じような感覚で注文できます。サイト内で購入したい薬を選択し、買い物カゴの中に入れ購入手続きのボタンを押し、住所や名前、支払い方法を選択すればOKです。

この機会に片頭痛に効果的なマクサルトという薬のジェネリック医薬品リザクトの購入を検討されてみてはいかがでしょうか。リザクトが快適な生活へのサポートをしてくれます。

労作性頭痛

労作性頭痛

健康のためにマラソンをしたり、体型を維持するためにジムに通って運動したりする方も多いと思いますが、運動した際に頭痛に襲われたという事はないでしょうか。実はあまり知られていませんが、運動がきっかけとなって起こる頭痛があります。それが「労作性頭痛(ろうさせいずつう)」と呼ばれる頭痛です。

運動したり筋トレをすると急に頭痛やめまいがおこるという経験をしている方は意外に多いようです。人によっては運動をした後に頭痛を感じる方もいます。痛みがすぐに治まる方もいれば、半日~1日かかる場合もあります。定義としては「運動によって誘発される頭痛」とされています。

どんな運動でもその運動の後に頭痛が起きた場合は労作性頭痛とされますが、運動によって症状が出やすいものがあるようです。代表的なものとしては「重量上げ」「サッカー」「短距離走」などがあり、運動量が多く一気に血圧が上がる競技が当てはまるようです。

このような運動や重いものを持つというような動作で起こる頭痛を「良性労作性頭痛」とも言い、くしゃみをしたり咳き込んだりする事がきっかけで起こるタイプの頭痛「良性咳嗽(がいそう)性頭痛」とは分けられて考えられています。

発症の仕組み

労作性頭痛は運動が原因で起こる事は間違いありませんが、生理学的な要因ははっきりしていません。しかし原因としては次のような事が考えられるとされています。

血管の拡張

片頭痛と同じメカニズムで、脳の中の血管が拡張する事により神経を刺激して痛みが発生するというものです。特に慣れない運動などを行うと体が酸欠にならないように血液の量を増やそうとします。筋トレをすると筋肉がたくさんの酸素を必要とするため脳へ送られる分の酸素が少なくなります。脳は人間の体の中で一番酸素を消費する場所なので、酸素不足になると動脈が拡張し、頭の中の血管も拡張してしまい痛みが発生するというものです。

また運動をしている間はたくさんの汗をかくため水分の補給をしっかりと行わないと体内の水分量が少なくなってしまいます。体内の水分量が減ると血液の濃度が高くなってしまうため血流が悪くなります。
血流が悪くなると体は改善するために血管を拡張して流れを良くしようとするため、血管が拡張する事で神経を刺激し頭痛が発生してしまいます。

髄液の圧の上昇

髄液とは脳の中を満たしている液体の事です。この髄液により脳や神経は守られています。体に力を入れたり、強く踏ん張ったりすると頭に血が上るような感覚を経験した事があるのではないでしょうか。その場合は実際に脳の中での髄液の圧が高まっているとされています。

重量挙げの選手が力を入れた場合に起こる頭痛がこのメカニズムではないかと考えられており、「重量挙げ頭痛」と呼ばれているそうです。

基本的な治療法

運動をするたびに頭痛が発生してしまうのは困りものです。改善する方法はあるのでしょうか。

こまめな水分補給

体内の水分量が不足しても頭痛が発生するので、運動時の水分補給はマメに行うようにしましょう。体内の水分量が一定に保たれている状態が理想的です。1時間で500mlの水分を補給すればバランスの良い状態が保たれるので目安にすると良いでしょう。

鎮痛剤を服用しておく

運動後に必ず頭痛が発生するようなら、運動の前に事前に鎮痛剤を服用する事で症状を抑える事が可能です。市販の鎮痛剤でも良いですが、医師に処方してもらえればなお良い効果が期待できます。

脳の中の血管が拡張する事により神経を刺激して痛みが発生するのを抑えてくれます。

首や肩の筋肉が緊張しておこる頭痛の症状にとても効果的な鎮痛剤です。

息を止めない

筋トレの最中などに息を止めてしまうと血圧が上がり、頭に血が上りやすくなってしまいます。血管が拡張したり髄液の圧が上昇してしまう事が頭痛の原因となるので息は止めないようにして下さい。自分では呼吸しているつもりでも無意識に息を止めている場合があるので注意して下さい。

数日間運動を休んでみる

プロのアスリートなら数日間運動を休む事は難しいはずですが、健康のために運動を行っている方でしたら数日間休んでみてください。その間に症状が改善される場合があります。

また、毎回同じトレーニングをする度に頭痛が起こる場合はそのメニューだけ外してみるのも1つの方法です。

改善するための上記の方法を色々ためしても頭痛が治まらなかったり、その他何か気になる症状があるようならきちんと医療機関を受診して脳の中を見てもらう事も大切です。

労作性頭痛はその症状からクモ膜下出血と区別できない事があるようなので、重大な病気が隠れていないか不安な場合や症状が怪しい場合は我慢せず医師の診断を受けましょう。

ストレートネックってなに?

ストレートネックとは

いつも首が痛くて特にスマホを見ているとさらに痛くなり酷い時は頭痛もする・・・こんな経験はないでしょうか。もしかしたらそれはストレートネックかも知れません。

健康な人の首の骨は生理的前彎といって、自然にカーブを描いているものです。頚椎の前彎の角度が30~40度だと正常な状態です。人間の頭の重さは体重に対して約10%前後になると言われており、体重が50kgの方だと頭の重さは約5kgになると想定されます。それだけの重さの肩や首だけで支えようとすると当然かなりの負担がかかりますが、頚椎が前方に緩く湾曲している事で頭の重心が前に行ってしまうのを防ぐ事ができ、体全体でバランスを取る事が可能になります。

正常な人の首だと最も頭に近い部分の頚椎と、首と背中の境目にあたる頚椎までの角度は30~40度だとされています。しかしストレートネックの方はこの角度が30度以下しかないため、レントゲンで撮った様子を見ると表現どおり「まっすぐな首」として映っています。

頚椎のカーブがあるおかげで肩や首でうまくバランスが取れて頭を支える事ができているので、ストレートネックだとバランスがうまく取れず首への負担が大きくなり、肩のコリや手の痺れ、頭痛など様々な症状を併発する要因となってしまいます。

昔はストレートネックになる方は老化が原因の場合がほとんどでした。しかし近年では20~30代の女性に多くみられるようになっています。女性は男性よりも筋肉が少ないため、ほとんどが筋肉で出来ている首で頭をうまく支える事ができなくなってストレートネックになってしまう確率が高いようです。

発症の仕組み

正常な状態だと緩やかにカーブを描いている頚椎ですが、なぜ真っ直ぐなストレートネックになってしまうのでしょうか。

パソコンやスマホ

近年、仕事でパソコンを長時間使用する事で肩こりが発生する事は知られていましたが、更にスマホの登場によって仕事以外のプライベートな時間でも手元を見続ける姿勢をとりやすくなってしまいました。

スマホを見るときは手元の画面を覗き込むような姿勢になるため、首が前に突き出て背中がまるまった状態になりがちです。この姿勢は、本来の湾曲する事で頭をささえている頚椎の状態にそぐわないため肩や首の筋肉や骨にとって大きな負担となります。

このような姿勢でつねに過ごすようになってしまうと凝り固まってしまった筋肉によって骨の位置に少しずつズレが生じはじめ、やがてストレートネックになってしまいます。

昔に比べてストレートネックが注目されるようになったのには、パソコンやスマホの普及によって体に良くない姿勢で長時間過ごす事が多くなった事が理由ではないかと言われています。

猫背、巻き肩

普段から猫背の姿勢で生活している人はストレートネックを発症しやすいと言われています。しかし猫背は背中が丸くなっている姿勢の事を言っているイメージが強いため、背中が丸くなっているわけではない場合は大丈夫と思う方もいるかも知れませんが、背中が丸くなっていなくても「巻き肩」と言われる姿勢になっている場合があります。

巻き肩とは肩が前にまるまり気味になっている姿勢の事です。鎖骨を軸に肩が前に傾いているような感じです。この姿勢は一見すると背中はそれほど丸まっていないため、本人も気づいていない場合があります。

両手の力を抜いて立った時に手の甲が外側を向いていたら問題ないのですが、やや前を向いているようなら要注意です。

バレエなどの影響

前かがみの姿勢の人がストレートネックになりやすいなら、背筋や首がピンと伸びている人はストレートネックになりにくいと考えてしまいがちですが、実は意外とそうではありません。

バレエダンサーや社交ダンスなど背骨を真っ直ぐにした状態で体の軸を作っている人は、背中の自然な湾曲がなくなり、それに合わせて首も真っ直ぐになる人が多いようです。しかし体全体の筋肉が整っているためストレートネックの症状が出る方は少ないようです。

先天的な原因

背骨の自然な湾曲が生まれつき少ない人や、臼蓋形成不全(股関節がうまくはまらない状態)の場合は骨盤が前に倒れやすくなるため、頭を支えるために首の自然なカーブが失われてしまうという事があります。

基本的な治療法

ストレートネック

色々な事が原因で姿勢の悪さをまねき、ストレートネックになってしまう訳ですが、その症状や治療法にはどのようなものがあるのでしょうか。

症状

ストレートネックになった場合の症状としては下記が挙げられています。

・頭痛
・首の痛み
・肩こり
・腰痛
・吐き気
・耳鳴り
・手や腕の痺れ
・めまい
・食欲不振、胸やけ

また症状が酷くなると血流が悪くなり、脳梗塞や脳出血、クモ膜下出血を引き起こしてしまう場合もあります。ストレートネックになってしまうと常に肩や首の筋肉が緊張している状態なので首の後ろにある自律神経にも大きく影響を及ぼします。そのために自律神経失調症や鬱病の原因になる事もあるので、ストレートネックを軽視しない事が大切です。

治療するには

首の骨に関する事なので、病院へ行った方がいいのか、整体へ行った方がいいのか迷う方もいるかと思いますが、まずは病院へ行く事をオススメします。整形外科を受診して下さい。レントゲン撮影で確実に首の状態を知る事ができます。

・薬物治療
ストレートネックによる痛みが強い場合は医者から非ステロイド系の鎮痛剤を処方される場合もあります。しかし痛みを取る事は出来てもストレートネックの根本的な解決にはなりません。

・手術
基本的にストレートネックだけでは手術に至る事はありませんが、ストレートネックが原因で頸椎症や頚椎椎間板ヘルニアを引き起こし日常生活において下記のような状態にあるときは手術を行う事もあります。

1.箸を使って食事をする事ができない
2.上着のボタンをかける事ができない
3.手にうまく力が入らず字が書けない
4.熱い物や冷たい物に触れてもわからない
5.足がもつれて歩きにくい
6.尿意を感じないなど尿が出にくい

このような場合はストレートネックだけではなく他の病気も関係しています。もし症状に心あたりがあるようなら速やかに医療機関を受診する事をおすすめします。

整体について

ストレートネックになっている方のほとんどが姿勢の悪さによって背骨や腰などにも問題がある場合が多いので首だけを治療しても根本的な解決にはなりません。整体などで全身の筋肉のバランスを取ることも1つの方法です。

病院などでストレートネック以外の深刻な問題がみつからなかった場合は整体などに通うのも良いですが、自分でできる改善方法もあるのでご紹介します。

バスタオル枕

バスタオルを使って首の湾曲を取り戻す方法です。

用意するもの
バスタオル1、2枚

1.バスタオル1、2枚をクルクルと巻き、筒状にします。
2.この筒状にしたバスタオルを首の下に置き、仰向けに寝ます
(頭が少し浮く状態にして下さい)。
3.この状態で左右に頭を10~20回ほど大きくゆっくりと動かします。
4.動かした後はそのまま休みます。始めは2、3分くらい、慣れてきたら少しずつ時間を延ばしていき、最終的には朝までこの状態で寝ていられるとベストです。

簡単ストレッチ

道具を使わずに改善する方法もあります。

1.両手を体の後ろで組みます。
2.息を吐き、上半身全体を使うようにしながら上体をグッと後ろに反らします。首も一緒に反らして下さい。少し胸を張るような姿勢をイメージすると行い易いと思います。すると腕も自然に上がってきます。
3.この状態のまま2~3呼吸保ちます。
4.息を吐きながらゆっくり体を元の状態に戻していきます。

ストレッチは道具も必要ないので仕事や勉強に疲れた時にちょっとした空き時間を使ってリフレッシュ出来ます。自分にあった方法で無理なくストレートネックを改善して行きましょう。

重大な疾患が原因の頭痛とは

頭痛には特に大きな問題はないけれど痛みが伴う1次性頭痛と、命を脅かす疾患が背後に隠れている2次性頭痛があります。頭痛の9割は1次性頭痛(片頭痛、緊張型頭痛、群発頭痛)と言われているので頭痛自体を必要以上に怖がる必要はありませんが、まれにくも膜下出血のように気づかないと命を落としてしまう頭痛が含まれているので、ここでは2次性頭痛に関わる疾患を詳しく解説します。

脳腫瘍とは

脳腫瘍とは

脳は頭蓋骨の中に納まっていますが、その頭蓋骨の内側にできる腫瘍を脳腫瘍と言います。脳は大脳、小脳や脳神経、そしてそれらを覆う髄膜など色々な組織が集まってできているため、腫瘍のできる場所によって分類されます。

脳腫瘍のうち8割は頭蓋骨の中にある組織にできた原発性脳腫瘍です。下垂体腺腫、髄膜腫、神経膠腫(グリオーマ)などがこれにあたります。

肺、腎臓、乳房など脳以外の他の臓器から移転してきた腫瘍を転移性脳腫瘍と言い、残りの2割はこれにあたります。脳腫瘍と効くととても怖く聞こえますが、原発性脳腫瘍の場合半数以上は腫瘍を取り除いてしまえば治療後の状態も良い病気とされています。

原発性脳腫瘍はさらに良性と悪性に分けられ、その診断は手術で取り出した腫瘍を顕微鏡で観察して最終的に判断します。一般的に悪性脳腫瘍は周囲の組織に根っこを生やすように育ちますが、良性脳腫瘍は周囲の脳細胞とは一定の境界線を持っており、徐々にまわりを圧迫しながら大きくなっていきます。原発性脳腫瘍の原因はまだはっきりと解ってはいませんが、発生率は年間人口10万人に対して10~15人ほどとされています。

脳腫瘍の種類により発症しやすい年齢があります。大人が多く発症する腫瘍は脳の上半分の大脳部分に多く、子供の場合では脳の下半分の小脳の部分や、脳の中心の脳幹に多く発症します。脳腫瘍は通常脳の中に1つだけできますが、転移性脳腫瘍や悪性リンパ腫の場合は2つ以上できる事があります。

脳腫瘍の原因とは

脳腫瘍の原因は遺伝子が変異を起こしてしまうためとされていますが、それ以外の詳しい事はまだはっきり解っていません。
しかし腫瘍の進行をすすめてしまうものとして過度のストレス、喫煙、高たんぱくや高脂肪食品の過剰な摂取があげられています。また身内にこの病気になった人がいる場合や、体内の他の臓器にガンがある場合は脳腫瘍を発症する可能性が高くなるとされています。
しかし親から子へ遺伝する遺伝子の異常(生殖細胞変異)が原因でおこる脳腫瘍は稀で、ほとんどは遺伝子と無関係とされています。

脳腫瘍の症状

脳腫瘍によっておこる症状にはどのようなものがあるのでしょうか。

・頭痛
脳自体には痛みの感覚がないので、腫瘍によって脳が傷ついたり押されたりしても痛みを感じる事はありません。
頭痛の原因としては頭蓋の内部の圧力が強くなる影響で起こる頭蓋内圧亢進症状と、脳腫瘍の場所によって症状が現れる脳局所症状が考えられます。
早朝や起床時におおくみられる頭痛は頭蓋内圧亢進症状の特徴です。朝起きた時に最も痛みが強くて、午前中のうちにだんだん良くなる頭痛の場合は脳腫瘍の可能性があります。
また脳腫瘍の影響で脳全体が移動して、血管や髄膜が引っ張られたり捻れたりすると痛みを感じて頭痛が起こります。

・嘔吐
頭蓋骨の内圧の上昇によって嘔吐が起こります。内圧が高くなると頭蓋骨の入り口部分にある延髄に圧がかかるため延髄にある嘔吐中枢が刺激されて嘔吐反射がおきます。
頭蓋内圧は睡眠中、朝方にかけて内圧が上昇するため、朝方に嘔吐する事が多くなります。

・視覚障害
視神経に近い場所に脳腫瘍ができている場合は視覚に影響が出るため目の前に霧がかかったように見える事があります。その他視界の一部が見えないという視野の欠損が見られる事もあります。

・運動障害
運動神経線維の近くに脳腫瘍ができた場合は体の半身の手足に麻痺が起こる事があります。腫瘍ができている場所の反対側の半身に麻痺が起こり、腫瘍の場所によっては舌や顔面部にも麻痺が起こります。

・失語
脳の左側に腫瘍ができた場合は右の手足の麻痺とうまく言葉を話したり理解したりできなくなる失語症状が現れる場合があります。失語には話そうとする言葉がうまく言葉にできない運動性失語、人の言葉は聞こえるけど内容が理解できなくなる感覚性失語があります。
言語中枢は脳の左側の大脳半球にあるので、そこの部分に腫瘍ができると失語の症状が現れます。

診断と検査

脳神経外科医を受診する形になります。検査の方法としては腫瘍の形や位置を診断するためにCTやMRIを受けます。次に治療方法を決めるために視野検査、脳血管撮影、ホルモン検査、聴力検査、CTによる骨の断層撮影、ガン検査機PET(ポジトロンエミッショントモグラフィー)核医学検査などが腫瘍の位置や形によって検査として追加されます。

また場合によっては頭蓋骨に小さな穴を開け、腫瘍の組織を取り出す生検術(試験切除)や内視鏡を使ったり、頭蓋内圧が高くない場合は腰から針を使って髄液を採取し、腫瘍細胞を検査する事もあります。

治療法

脳腫瘍に対しての基本的な治療は手術によって切除する事です。多くの原発性良性腫瘍は手術によって全て切除する事ができます。しかし原発性悪性脳腫瘍は周辺の神経に沿って発育してしまっている事が多いため手術で大部分を切除した後は抗がん剤や放射線治療を使った免疫療法や化学療法が行われます。

最近では脳神経外科医が行う手術としては手術顕微鏡を使った手術や内視鏡の仕様、また手術中にMRIやCT画像を見ながら手術が行えるなど技術の向上が目覚しく、手術の成功率は確実に上がっています。

もし脳腫瘍の疑いがある症状が自分や回りの人に現れた場合は、必要以上に怖がらず早急に医療機関を受診して下さい。

脳出血とは

脳出血とは

脳出血とは脳の中の血管が何らかの理由で破れ、脳の中(大脳、小脳、脳幹)に血が流れ出た状態の事を指します。
出血が原因で感覚障害、意識障害、運動麻痺などの症状が現れます。この血の塊である血腫が大きくなると脳の中の水分量が異常に増加した脳浮腫になり、それが原因で頭蓋内圧が高くなりその圧力で軟らかい脳が隙間に向かって押し出されます。
この押し出された状態をヘルニアと言い、この脳内ヘルニアが起こると深部にある脳幹部が圧迫されて呼吸や心臓の機能が損なわれるため死に至ります。

脳出血は1965年の段階で死亡率として世界で一番高く、多くの方が脳出血によって亡くなってきました。現在は脳出血の原因となる高血圧の治療が進み、食生活も改善された事により脳出血による死亡率は年々減ってきていますが、いまだに年間約3万3千人の方がこの病気が原因で亡くなっています。

原因は

高血圧が原因で起こる事が最も多く、脳出血を起こす方の全体の70%が高血圧によるものです。
血管の様子を見てみると脳の中の細い血管、小動脈(100~300μm)に血管壊死という動脈硬化をベースとした症状が起き、それに伴って起きる小さな血管のコブである小動脈瘤(しょうどうみゃくりゅう)が破裂する事によって脳出血の原因となります。
その他の原因としては脳動静脈奇形(のうどうじょうみゃくきけい)の破裂、腫瘍内出血(しゅようないしゅっけつ)や白血病(はっけつびょう)、脳の外傷など血液の疾患が原因となります。
高齢者においては、血管の壁にアミロイドという蛋白質が沈着する事で脳出血の原因となる事があります。

部門別に高血圧性脳出血を見てみると、一番頻度が高く起こっているのが被殻(ひかく)出血で約40%、次に視床(ししょう)出血で約35%で、この二つで全体の4分の3を占めます。次に皮質下出血で10%、中脳と延髄の間にある橋(きょう)出血5%、小脳出血5%、その他5%となっています。

症状は

出血の場所や血腫の大きさによって症状は変わります。一般的には頭痛、嘔吐、片麻痺、意識障害が多く見られます。慢性期(症状は安定しているが、治療が困難な状態)でも何らかの後遺症が出る方もたくさんいます。

被殻出血

脳の中央にある「被殻」という部分から出血する事です。感覚障害、片麻痺、両目の視野が半分しか見えなくなる同名性半盲(どうめいせいはんもう)が主な症状で、病状が進行すると意識障害が見られます。
脳の優位半球(一般的には左半球)に出血があった場合は言葉がうまく話せなくなったりする失語症の症状も見られます。

視床出血

大脳半球に囲まれた場所にある間脳の一部を占めている部位「視床」に出血が起こる事です。
視床出血の症状としては片麻痺やしびれ、感覚障害などが起こります。また出血の後に視床痛という半身にひどい痛みが伴なう場合があります。

視床の部分だけでの出血なら症状としてはしびれを感じる程度なのですが、大脳基底核部の内包にまで出血が及ぶと麻痺が起こってしまいます。脳室が位置的に近いので脳室内出血を起こしてしまう事もあります。

視床出血は死亡率が高い病気ですが、命が助かったとしても痛みや痺れ、片麻痺、意識障害など後遺症が残ってしまう事が多いようです。

皮質下出血

大脳皮質(大脳半球の表面を覆っている皮質)のすぐ下で出血が起こる事です。頭頂葉、側頭葉、前頭葉の皮質下でよく起こります。出血する場所によって症状が違いますが、軽~中等度の失語症、半盲、片麻痺の症状が見られます。皮質下出血は他の脳出血よりも症状が軽く済む事が多いため治療後の状態も良い場合が多いです。

橋(きょう)出血

脳幹の橋と呼ばれる場所からの出血の事です。この「橋」という部分生命活動の基盤である中脳と延髄を司っている場所のため、ここで出血がおこると重症になってしまう場合が多く、発症と同時に四肢の麻痺、意識、呼吸の障害が見られます。大きな橋出血が起こった場合は、後遺症が残ったりします。

小脳出血

脳幹の背側(はいそく)、大脳の尾側(びそく)に小脳があります。運動に関する命令を処理する場所です。ここで出血が起こった場合は、運動を司る場所で出血が起こるので体が回転しているかのように感じるめまい、頭痛、嘔吐、歩行障害、が見られます。体の左右どちらかに麻痺が残るような症状は出ません。

上記のような症状に対しての検査と診断はCTが最も有効です。発症後数分以内だと画像に白く写る高吸収域として表れ、3~6時間で血腫が完成した後、約1ヵ月後には等吸収域となり、他の脳組織と同じ色に写る状態になります。そこから更に時間が経つと他の脳組織よりも黒く写る低吸収域になります。脳腫瘍、脳動静脈奇形、脳動脈瘤が原因の出血が疑われる場合は脳血管撮影も必要となります。

治療方法

この場合の治療方法とは、出血でできた血腫によって起きる脳実質への損傷を軽くし、再出血や、血腫が大きくなるのを防ぎ、圧迫によって血腫の回りの脳細胞や血管に二次的な変化が起きないようにする事です。そのために内科的な治療としては頭蓋内圧亢進に対して抗浮腫薬を投与、高血圧のコントロール、体内の水電解質の釣合い、合併症が起こらないための予防と起こった際の治療が基本となります。外科的な治療が必要かどうかの検討も行います。

血腫は発症してから数時間以内に増大する状況が約20%の方に見られ、たいていは6時間以内では止まります。脳浮腫は通常は3日目から強くなり、1~2週間辺りでピークになります。高血圧のコントロールも大切で、血圧効果剤を投与する前の血圧の80%くらいにするのが妥当とされています。

もし脳出血が原因で倒れた方に遭遇した場合は吐物による窒息と誤飲に注意しなくてはいけません。吐いている場合は体の麻痺している側を上にし、体と顔を横にして誤飲を防ぎ、頭部をうしろに反らさせて下のあごを持ち上げ、口を開けさす事で気道を確保して下さい。枕はあごが下がってしまい、それによって舌根が沈下しやすくなってしまうので使用しない方が良いです。

高血圧とは

高血圧とは

よく耳にする病名高血圧ですが、そもそも高血圧とはどういった状態の事を言うのでしょうか。

血圧とは大動脈(心臓から押し出された血液を体中へ届けるための大元の血管)の内側の壁にかかる圧力の事を言います。心臓から血液が送られた瞬間、大動脈の壁は押し広げられますが、次の血液を心臓が溜めている間にはもとに戻ります。このような動脈が血液によって内側から押される圧の事を血圧と言います。そして高血圧とはこの圧力が常に高い状態の事を言います。

健康な人の血圧は心臓が血液を押し出した収縮期が140mmHg未満、心臓が拡張した時の拡張期血圧が90mmHgとされています。この最高血圧と最低血圧のどちらかが上回っていても高血圧とされます。

原因

高血圧の90%が原因不明とされています。しかし塩分の多い食事が多いなどの生活習慣や、遺伝などが関係しているのははっきりしています。

高血圧にはその原因によって「一次性高血圧」と「二次性高血圧」に分けられます。一次性高血圧は別名本態性高血圧とも言われ、特に異常がないのに血圧が高くなる事を言います。しかし血圧が上がる要因は解明されており、塩分のとりすぎ、運動不足、ストレス、過労、肥満、血管の老化、遺伝的要因があげられています。

二次性高血圧はホルモン異常や腎臓病など、あきらかに原因となる病気がある高血圧の事を言います。二次性高血圧は原因となっている病気が改善されると高血圧も改善されます。

塩分の取り過ぎ

高血圧を予防するために大切なのが塩分を摂取しすぎない事です。塩分(ナトリウム)を摂取しすぎると血液中の濃度が高くならないように水分で薄めようとする働きが体内で起きます。そうすると体内の水分量が多くなり、それによって血液の全体量が増えてしまい、結果として血圧が上昇してしまいます。血圧が上昇する事で水と塩分が腎臓から効率良く排泄されるようになります。

遺伝によるもの

特に異常がないのに高くなる一時性高血圧は、遺伝的な要素も関係しています。両親共に高血圧の場合、高血圧になる子供の確率は1/2、両親のどちらかが高血圧の場合は1/3、両親共に高血圧でない場合は1/20という報告がされています。しかしこれはあくまでも割合であって、生活習慣に気をつける事で発症しない場合もあるので、高血圧と遺伝の関係を知り、生活習慣に気をつける事は予防をするうえでとても大切な事です。

症状

血圧が高い状態でも普通は特に目立った症状は起きません。しかし目立った症状が現れないにもかかわらず体内では高血圧の影響が少しずつ広がっていきます。血圧が高いという事は血管の壁に強い圧力がかかり続けているという事なのでそれを放置し続けると血管が痛めつけられ続けて、血管の老化が早まってしまいます。血管は全身をめぐっているので結果として全身に影響が出る形になります。

その影響は血管がたくさん集まっている所ほど受けやすく、脳、腎臓、目の網膜などがそれにあたります。また血液を送り出す役割の心臓も負担がかかるため高血圧による合併症が現れやすい場所です。脳梗塞や腎不全、眼底出血や心不全を引き起こします。

また高血圧で現れる症状の1つとして頭痛があります。普通は血圧が上昇しても体には脳の血流を正常に維持してくれる仕組みが備わっているので脳の血流圧は影響を受ける事が無く、高くなったりしません。しかしその仕組みがあるにも関わらず頭痛がする場合は脳の中に何らかの異常や変化が起こっているという事になります。実際に高血圧と頭痛が一緒になった場合は脳出血や高血圧性脳症などの可能性が高いので血圧が高い方は頭痛の症状にも注意しましょう。

治療法

初期の高血圧の場合は運動や食生活といった生活習慣の改善を行う事から始めます。治療の目的としては血圧そのものを下げる事ではなく、高血圧によっておこる血管や心臓の病気、そして脳卒中や虚血性心疾患を防ぐ事にあります。生活習慣を改善するだけでは血圧が下がらない場合は血圧降圧剤を使う事になります。

2004年版の高血圧治療ガイドラインによると、血圧の高さと、高血圧以外のリスクの高さによって3つに分けられています。

・低リスク患者(最高血圧140~159mmHg、最低血圧90~99mmHg)
治療として生活習慣の改善が主ですが、3ヵ月改善を続けても140/90mmHg未満にならない場合は薬による治療も併用されます。

・中等リスク患者(最高血圧160~179mmHg、最低血圧100~109mmHg)
治療として生活習慣の改善から取り組みますが、1ヵ月改善を続けても140/90mmHg未満にならない場合は薬を併用していきます。

・高リスク患者と重症血圧患者(最高血圧180mmHg以下、最低血圧が110mmHg以下)
このまま放置すると危険な状態のため、初めからすぐに生活習慣の改善と薬での治療の両方を行います。

日頃から高血圧にならない生活習慣を身につけ、予防に心がけましょう。

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